最大の見所!!!
って言い切れずに「※個人の感想です」をつけてしまうあたりが私のヘタレなところだなあ……
どうも、七里一(@AigisNunnally)です。
さて、劇場版「Fate/stay night[Heaven’s Feel]」。
原作stay nightの発売が2004年1月30日だったそうで、あれから13年。
スタジオディーンによるアニメ版stay nightが2006年1月スタートなので、そこから数えても11年。
Heaven’s Feelアニメ化まで、
長かったですねえ……(しみじみ)
だからというわけではありませんが、公開から1週間ほど経ってしまった金曜日に観てきたのに感想記事アップするのが随分遅くなってしまいました。
あれからちまちまと感想を書いてたんですが、どうにもとっ散らかっちゃいまして。
それで、私にとっての一番の見所をバシッと取り上げて記事にしようかなと思い、仕上げた次第です。
なお、この記事には劇場版第2章、第3章で描かれるであろうストーリーのネタバレが多少なりとも含まれますので、「私は劇場版がヘブンズフィール初見です」という方はここで撤退よろしくお願いしますね。
では、ここから。
劇場版ヘブンズフィール最大の見所
あの映画はほんっっっっっっとーに見所盛りだくさんだったんで、どこが一番かってのは観た人によって意見が異なるところだろうと思います。
そんな中で七里が選んだのは、
セイバーの肩を借りてなんとか帰宅した士郎たち2人を、桜が出迎えるシーン
です。
「それじゃ先輩が辛いだけです!」
って言ってセイバーを睨みつけ、奪い取るようにして士郎に肩を貸す桜。
最 高 。
だってねえ、桜からすれば……
・士郎に令呪の兆しが現れたことで「先輩が聖杯戦争に巻き込まれちゃう!」ってショック
・士郎がほんとにサーヴァント召喚しちゃって「先輩がほんとにマスターになっちゃった!」ってショック
・召喚されたサーヴァントが自分とはかけ離れた(※桜主観)超絶美少女だったので、士郎を慕う一人の女として敗北感
・セイバーが美人なだけじゃなくとても出来た人で憎むこともできない(食事のお礼、手伝いの申し出その他)
・というか、間桐の事情をすべて黙って先輩の側にいる自分には何を言う資格もない
・うかつなことを口にして士郎に事情を知られたくない(汚れた自分のことを知らないままでいてほしい)
・うかつなことを口にしてセイバーに事情を悟られたくない(ライダーのマスターだと知れたら殺されてもおかしくない)
……みたいに、驚きとか嫉妬とか焦燥感とか自己嫌悪とかそういう諸々が混ざりに混ざってるんですよね。
だから桜は、「自分は何も言えない、言う資格がない」と思っている。
士郎と、大河と積み重ねてきた温かい時間、穏やかな場所が脅かされていても、何もできずにいる。
そんな桜が、あのシーンではセイバーを睨みつけるわけですよ。
自分の心を、自分の立場を守るための言葉を出せず、行動もできなかった桜が、「先輩が傷ついてる」「先輩のサーヴァントのクセに、先輩を守れなかったのか」と思ったその瞬間、セイバーに敵意を向ける。
ただ士郎の傷つく姿を見たというそれだけのことで、セイバーに感じていた恐怖も嫉妬も焦燥感も何もかも吹っ飛んで、怒りを露わにする。
間桐桜という少女の人間性がよくわかる1シーンだと思いません?
それで今回、私が思う劇場版ヘブンズフィール最大の見所として挙げさせていただきました。
あそこ、ほんと良かったよね……。何度も思い返しちゃう……。
劇場版ヘブンズフィールその他の感想
最大の見所は以上として、それ以外の細かい(=1記事にするほどでもない)感想をあれこれと書いていきますね。
HF三部作の中で1番つまらない話なはずなのに面白い
今回の話って、「聖杯戦争が何やらおかしなことになってる」という予兆をばらまく回でしかないんですよね。
FateルートやUBWルートで活躍したサーヴァント達が次々に脱落するかと思えば、なんとセイバーまでもが謎の影に取り込まれるという始末!
HFルートを今回始めて鑑賞する人達にとっては特にそうだと思うけど、あまり面白みのない1本になってしまってもおかしくなかった。
ところが、ちゃんとおもしろい作品に仕上がってるんですよね。
要因はいろいろあるとは思いますけれど、一番大きかったのは、
本編開始1年半前から士郎と桜が積み重ねてきたものを1つ1つ丁寧に描いていく一方、本編序盤はスッ飛ばす
という構成にしたことだと思います。
あれは本当に英断だった。
1章で撒かれたおもしろさの種が2章3章で発芽していくわけなんで、既におもしろかった1章と比べても圧倒的な映画を見せてくれることでしょう。
期待が鰻登りですねえ!
間桐慎二くん、作画も演技も過去最高にキレッキレ
いやー、いい悪役だったw
マスターとしての道化っぷりは思わず笑ってしまうし、一方で「士郎の友人」としての彼は、間桐家の複雑な事情とそれ故に生じた彼の歪みを、様々な形で垣間見せてましたね。
もちろん原作stay nightをプレイしていればある程度彼の内面は想像がついているわけですけど、たとえば中学時代の慎二と士郎の写真などの今回初めて描写された情報があると、また一段とキャラクターに深みが出ますよね。
表情の描き方や声の演技も、かつてないほど繊細に表現されていたように思います。
キービジュアルを初めて見たときは「慎二wwwなんでダブル主人公みたいな立ち位置なのwww」って笑いっぱなしだったんですけど、鑑賞後改めて見てみると、納得してしまいました。
ufo tableの型月アニメで不満なところ
空の境界でもちょっと思ったし、ZeroやUBWで本当に嫌だったことが一つあって、
画面映えのために無駄な動きさせるのホントやめてほしい……。
特に犠牲になってるのがランサーで、なんなのあの無意味な槍ブン回し芸?
なんであんなクルクルしてから構えるの?あなた大道芸人じゃないでしょ?その間に攻撃されたらどうすんの?ってかなんで他のサーヴァントはどいつもこいつもあのタイミングで攻撃しないの?
あとはランサーVSアサシンのシーン、車上での戦い。
ハリウッド映画なら大正解だけど、Fateやぞ。なんであんなとこで戦わせたの。
ufoの力をもってすれば、あんな形でなくても十分に刺激的なアクションシーンを作れたろうに……。
戦闘時のサーヴァントの動きをめちゃくちゃ細かく本格的に描写することに定評のあるufoホント最高だと思うんで、時折ああいう意味不明なことをさせるのやめてくれると嬉しいんですけどねえ。
例のアレ
せっかくの劇場版なんだから、夢のシーンはもっとガッツリ5分くらいやってくれてもよかったんじゃないですか!?
視聴者が居たたまれなさを越えてかぶり付きになり呼吸を荒げてしまうくらい蠱惑的で耽美な映像を、ufoならやってくれると信じてたのに!!
なんであんな一瞬で終わらせちゃったの!!!!
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終わりっw