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【映画感想】スーサイド・スクワッド、いろいろともったいなさすぎる映画だったな……

投稿日:

9月10日に公開され、一週間もしないうちに観にいった映画の感想を、4ヶ月以上経った今頃になって公開するというスタイル。

どうも、七里一(@AigisNunnally)ですよ。

 

ブログ長いことほったらかしだなー、と思って管理画面開いてみたら、書きかけの記事があったので完成させて投稿しようと思ったわけです。

 

で、タイトルにあるとおり、今回は『スーサイド・スクワッド』の感想記事です。

スーサイド・スクワッド(字幕版)

『マン・オブ・スティール』(以下、MoS)『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』(以下、BvsS)に次ぐ、DCエクステンデッド・ユニバースシリーズ(以下、DCEU)の第三作目。

以前ブログでも取り上げたとおり、バットマンVSスーパーマンが最高に面白かったんで、今作も一応期待しながら観にいったのです。

……一応、とか書いちゃったw

まあ正直、BvsSの次の話ってことで楽しみにしつつも、

「シリーズ3本目にコレ持ってくるってどうなの?」

っていう、映画のコンセプト上の不安が、どうしても拭えなかったからで(-_-;)

 

んで、実際に観てみた結果なんですが、それがまあ表題のとおり。

「もったいないことやっちゃったなあ……」

という感想を抱くに至りました。

その辺の話を、この記事ではしていこうかなと。

あ、先に言っておきますが、「何故スーサイド・スクワッドがもったいないのか」という話をしてたら、BvsSの話やマーベル作品の話がやたら長くなりましたヽ(゚∀。)ノ

あともう公開からだいぶ経つんで今更感はあるけど、少しばかり映画の内容のネタバレに踏み込んで書いてるので、DVDとかでこれから観ようという方は注意してくださいね。

 

MoS→BvsSはまだ許せる。しかしスーサイド・スクワッド、おめーはダメだ。

・マーベルと比較してみる

DCのやらかしたもったいない真似といえば、MoSの次の作品としていきなりBvsSを作ってしまったことですよ。バットマン(及びワンダーウーマン)の単独映画を挟まずに、ヒーロー集合映画をやってしまったこと。

この辺がいかにもったいないかは、ライバルのマーベルと比べるとわかりやすいんですよね。

『アイアンマン』に始まったマーベル・シネマティック・ユニバースシリーズ(以下MCU)では、ヒーロー集合映画である『アベンジャーズ』に至る前に、5本もヒーロー単独映画を作っています。

内訳は、アイアンマン2本、ハルク1本、ソー1本、キャプテン・アメリカ1本。

単独映画によって、“MCUにおける”アベンジャーズの中心人物達の掘り下げがしっかり行われた状態で、『アベンジャーズ』を作った。だから、メンバーが最初対立してばかりなのを観てハラハラするし、巨大な敵を前に一致団結する姿にカタルシスを感じるわけです。

翻ってBvsSはどうだったかというと……単独映画はシリーズ最初のMoSだけ。

 

確かに、BvsSに至るストーリー上の繋ぎはうまくいっています。
その点は、以前書いたBvsS感想記事でも書いたとおりです。

参照:【映画感想】『バットマンVSスーパーマン』、期待以上の面白さ!!!【若干ネタバレあり】

しかしそれでも、バットマン/ブルース・ウェインを「幾多の戦いを経て“終わりかけている”ヒーロー」として登場させてしまったのは非常にもったいなかったと思います。

何故なら、彼について語られるべき多くのストーリーが、登場と同時に封印されてしまったから。そして、(スーパーマンにあった)単独映画1本分の掘り下げがバットマンにはないという状態のまま、スーパーマンとの対決を描いてしまったから。

 

何故、“ヒーロー同士の対決”というカタルシスを生み出すにあたって、それぞれのヒーローをDCEUの作品世界内で描ききることを怠ったんでしょうか???

これは想像ですけど……過去に生み出されてきた「スーパーマン」作品、「バットマン」作品があるわけじゃないですか。その高い知名度を考えれば、バットマン単品映画なしでも、同じ映画(BvsS)内での掘り下げだけで十分だ、と判断したんじゃないかなあ。

つまり、観客が既に持っているイメージに乗っかる戦略。

 

確かにね、多くの観客の脳内に存在するであろう知識やイメージを前提に描くのは悪いことじゃありません。というかごく常識的な手法ではあると思います。

でも、これって新しく作り始めたシリーズでしょ?
まだ2作目なのに、その姿勢はどうなの?

って思いましたね。

 

BvsS鑑賞直後は、そういった怠慢が垣間見えてもなお面白かったんで、けっこう満足してたんです。スーパーマンの戦いで破壊された街、被害を受けたモブ達の中に、実はバットマンやその関係者がいた、という導入は自然な流れで、とてもよかった。

が、

その後、『シビル・ウォー』に備えて、未見だったMCUシリーズを12本全部観たあと改めて振り返ると……ね。
『アベンジャーズ』に至るマーベルの積み重ねと比べて、BvsSがどうにももったいなく感じられてしまうんですよ。

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ (字幕版)

 

 

……さて、ここまで読んできてもう忘れかけてるかもしれませんが。

これは『スーサイド・スクワッド』の感想記事ですw

我ながら嘘くさいけど、そのつもりで書いてます。

 

・スーサイド・スクワッドの、そしてDCEUのもったいなさ

さてさて、ここまで述べてきたような視点で『スーサイド・スクワッド』を見ると、そもそもの「ヴィラン(悪役)達による部隊を」っていうコンセプトがもうどうしようもないんですね。

ハーレイ・クインやデッドショットを始め、

DCの名悪役達が一緒に戦うんだぜ!(ドヤ)

と並べられたところで、

 

「知らんがな(´・ω・`)」

 

ってなりますわ。

こっちは別に長年DCのファンやってるわけじゃないし、コミックも読んでない。

悪党どものオールスターっていうコンセプト自体は理解できても、抱く感想はただ一言

 

「……お前ら、誰?」

 

ですよ。

バットマンVSスーパーマンの続編だから観にいったけど、単品映画だったら絶対観なかったと思う。(まあこういう映画は単品じゃさすがに作れないでしょうが……)

 

一応、映画の冒頭で、彼らが刑務所にブチ込まれた時のエピソードがそれぞれちょっとずつ語られてるんで、「はーこういう経緯で捕まったんかーなるほどねー」くらいの理解は得られるんですけど、オールスター作品に不可欠な『各キャラクターへの思い入れ』は生まれないよね、これじゃ。

乱暴に言ってしまえば、悪役というのはどれだけ魅力的であろうが基本は『ヒーロー』を成立させる素材でしかないので、『ヒーロー』を描かないまま悪役を描こうったって無理がありますわな。

一方、彼らを使う側であるアマンダ・ウォーラー、リチャード・フラッグ、カタナらの過去についても、与えられた尺はほんの数分くらいでした。

ほぼ全員が、「これから何者かになっていく存在」ではなく、「既に何者かである存在」なのに、何者かになっていくその過程が、ほぼほぼすっ飛ばされてしまった

あんな雑に過去を処理された登場人物達に、私は同情を禁じえません。

アメコミファンからすればきっと思い入れのあるキャラクターたちばかりなんだろうし、いきなり大集合させるなんて無茶をやらなければいくらでも魅力的に描けたろうになあ。

『スーサイド・スクワッド』、ほんともったいないことをやってる映画だった……。

 

DCエクステンデッド・ユニバース、一体どうしてこうなった!?

……とまあここまで語ってきましたが、要するに、DCEU作品は積み上げを軽視しすぎなんですよね。

そして『スーサイド・スクワッド』では、3本目にしてもはやスルーできないくらいにその傾向が顕著でした。

スルーできないのもそりゃそうだよって話で、だってBvsSでは過去をすっ飛ばされたのはバットマン1人でスーパーマンは前作でちゃんと描かれてたからまだよかったけど、こっちは10人前後いるんだぞ。

いやホント、何考えてこの映画作ったんだ???

シリーズ3本目の映画で、シリーズ内で一切登場してない悪党たちを大集合させるなんて、やっぱ無理がありすぎましたよ……。

 

「DCはマーベルの成功に焦って、マーベルにこれ以上遅れを取らないよう一刻も早く『DC版アベンジャーズ』を作りたがってるんだ」

みたいな推測をどっかで見た覚えがありますが、その見方で正しいのかもしれんなあと思います。

いくらなんでも、ヒーロー対決やヴィラン集合は急ぎ過ぎでした。

 

んでもってついでに言うと、このヴィラン大集合ムービーがDCEUシリーズにおいてどんな位置づけになるかもよくわかりません。

Wikipediaによれば、次は『ワンダー・ウーマン』、その次にはもう、ヒーロー集合の『ジャスティス・リーグ』。このタイミングでこの作品を発表する必要、意義が、本当にあったんだろうか???

まあ、その点については今後発表される作品を観てからのことで、今判断を下すのは早計に過ぎるのも確かです。

映画ラストで、ブルース・ウェインも「俺達(ジャスティスリーグ)がいるんだからあんな部隊は要らん、潰せ」みたいに言及してたので、まあ何かしらスーサイド・スクワッドの面々も関わってくるんでしょう。

でも……ジャスティスリーグとスーサイドスクワッド、戦力差がありすぎてヤバいwww

ところで、同じくWikipediaを見て今知ったけれど、DCEUシリーズ最後の作品は『ザ・バットマン』だそうです。

『ジャスティス・リーグ』のパート2、『サイボーグ』、『グリーンランタン コープス (仮題)』、ときて、『ザ・バットマン』。

 

……ええー?ほんとにござるかぁ?(白目)

 

私はベン・アフレックの演じるバットマンがかなり好きだけれど、それでもシリーズを締めくくる最終章がバットマンの単独映画って聞いたら「え、どうなのそれは」ってなりますよ。

しかも、ヒーローの名を冠した単独映画が2本続いた後で、最後も単独。

うーん……いや、誰かの単独映画でシリーズを終わらせるとしたら、スーパーマンで始まった以上バットマンで終わらせるのも美しいと言えば美しいのかもしれないけれど……。

わ、わからん!w

 

結局ストーリーや個々のキャラクターには言及できないままですが、この記事はこの辺で終わりにしときます。

そっちについてもメモが残っているので、また別記事で書いてみようと思います。

ではでは!

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